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第12話 発覚なの

機動六課、部隊長室。

「確認ができたよ。やっぱり、ここ一週間で2度の爆発が起きてる。2回目の爆発は…1日目の爆発の3日後。そして、2回目の爆発が起きてから、今日の深夜3時、ちょうど7時間後でちょうど3日。もし、海鳴市がその場所だとすると、時間がない」

私は、手元の報告書を読み終え、はやてちゃんとモニターに映っているユーノ君の方向を見る。

『考えてみると、なのは達が暮らしている世界は、現代の科学力でも作れないものが過去に作られていたと言う話が多い。一般的にオーパーツといわれているものがそうだね。時空管理局も、それらを一部保管している。それを考えると、なのは達の世界がアルハザードだった…というのも、納得できなくはない』

「そやな。少なくとも、私達にとってはせっかく掴んだ手がかりやし、迷ってる時間も無い。なのはちゃん」

「うん。私もそう思う。ところで、ユーノ君。1つ目と2つ目の門の場所から、最後の門の場所の特定ってできるかな?」

『そうだね…確かこの資料によると…海鳴の地図がこれだから…なんてことだ!』

「ど、どうしたの、ユーノ君?」

うなだれているユーノ君が、私のほうを見ながら、ゆっくりと口を開く。

『最後の門の場所は…なのは、君の家の真下だ!』

そんな…私の家が…

「なのはちゃん…」

「大丈夫…だよ。絶対に止めてみせる。私の大切な人たちを危険にさらしたりはしない」「これがあってるとしても、間違ってるとしても…迷ってる暇はホンマになくなってしもうたな」

はやてちゃんとアイコンタクトで確認してから、全部隊員に回線を開く。

「こちらは、機動六課高町なのは一等空尉です。座標23480183071をアルハザードと断定し、ただちに現地に向かいスカリエッティの行動を阻止する。前線部隊のメンバーは、30分以内に転送ポートに集合。オペレータースタッフなど、その他のスタッフは持ち場で待機。以上」回線を閉じ、はやてちゃんに背を向け、部屋の出口へ向かう。

「なのはちゃん」

「ん?どうかした?」

「今回は、私も出る。ちょこっと遅れるけど、向こうで会お」

「うん、了解」

部屋を出て、走り出す。

待ってて、フェイトちゃん…私とはやてちゃん…部隊のみんながきっと助けるから。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「しかし、よかったのですか?博士」

「ん?何がだい?」

部屋の中には、スカリエッティと白いローブをまとった女性が一人立っていた。

「彼らが、この前の通信でアルハザードの場所に気づいた彼らが私達の行動を止めに入る可能性があります」

「くく…それで良いんだよ。彼らは鍵だからね」

「鍵?」

「そう、鍵だ。門は手持ちのレリックでどうにかなるのだが、Sランク魔導師というのは実に数が少なくてね。そこで、彼女達…航空戦技教導隊の高町なのは一等空尉、特別捜査官八神はやて、そして、君の妹のフェイト・テスタロッサ・ハラオウン執務官というわけだよ。アリシア」

アリシアと呼ばれた人物がローブを脱ぐ。

その姿は、服装こそ多少違えど、それ以外はフェイトと全く同じだった。

「私には、その言葉は理解しかねます。彼女に対して、私は関係性を認識しておりません」

「ふふふ、彼女は君の遺伝子をもとに我々がプロジェクトFにおいて作った子だからね…しかし、その遺産を元に作られた君の方が、実際は彼女の妹にあたるのかもな…」

アリシアは何を言っているのかわからない…といった表情だ。

「ところで、君は自分がなぜその姿でいられているかわかるか?」

「どういう意味かわかりかねます」

「ふむ…元々、プロジェクトFで生み出される生命体と言うのは、ほとんどがその元になった人間のコピーだ。人工生命という点を除けば、それらは人間と呼ぶことができるだろう。しかし、君に関してはちょっと違う」

「…」

「君は、ある一つの点で人間とは異なっているわけだが…まぁ、その話は、向こうに向かいがてらするとしようか。今回、我々を邪魔するものがいるとすれば、おそらくは機動六課。君はその勝負の要だよ。そして、我々の勝利を確定させるために、あの二人の戦闘機人を作った…もうすぐだ。もうすぐ、私の計画が完成する!ふはは…ふはあははははっははああはは」

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最終更新時間:2008年04月06日 04時23分17秒